ひび割れの補修だけ?塗装までやる?地震後の外壁修理で後悔しない工事範囲の決め方

補修だけか塗装までか、2つの選択肢を前に考える女性(イラスト・イメージ)
公開日: お客様相談室
熊本市南区 築15年 40代女性
熊本市南区 築15年 40代女性
業者さんに「ひびの補修だけなら安いけれど、どうせ足場を組むなら塗装まで一緒にやったほうが得ですよ」と言われました。確かに理屈は分かるのですが、出費は倍以上になります。被災した今、どこまでやるのが正解なのか決めきれません。「今は最小限」も「まとめてお得」も、どちらも正しく聞こえて…。
市原
市原
いい質問です。実は、この答えは家ごとに違います。「どうせ足場を組むなら」は正しいこともあれば、当てはまらないこともある。決め手は「築年数×劣化状態×ご資金」の3つです。ご自分の軸で決められるよう、判断の流れを整理してご説明しますね。
市原功一朗この相談に答えるのは:市原 功一朗(日進塗工 代表・一級建築塗装技能士・外壁診断士)
熊本で30年、戸建て塗装1,500件以上。押し売りしない無料診断がモットーです。

結論:正解は家ごとに違う。だから「決め方」を持ちましょう

最初に、被災時の大原則をひとつ。優先すべきは「防水機能の回復」です。雨水の入口(ひび・目地・板金)を塞ぐことが最優先で、色や美観は後回しでも家は傷みません。
そのうえで、「補修だけ」か「塗装まで」かは、次の3つの軸で決まります。
補修だけでよい方向同時塗装が合理的な方向
築年数築浅(〜10年程度)で塗膜が元気築15年前後で塗り替え適齢期が近い
劣化状態被害箇所以外は健全チョーキング・色あせ・目地痩せが全体に出ている
資金今は出費を抑えたい・保険や制度の結果待ち資金計画が立っており、二度手間を避けたい

「どうせ足場を組むなら」の本当の意味

足場代の比較。別々にやると足場代が2回、同時にやれば1回(図解)
外壁の補修も塗装も、2階建てなら足場が必要です。別々に工事をすれば、足場の設置・解体費用が2回かかります。これが「同時がお得」の根拠で、それ自体は本当です。
ただし、この理屈が効くのは「近いうちに塗装が必要な家」だけ。築浅で塗膜が元気な家なら、塗装は5年後10年後でよく、慌てて同時にやる理由はありません。「お得」は、必要な工事どうしを組み合わせたときに生まれるもの。不要な工事を足したら、それはただの出費です。

迷ったときの判断の流れ

ステップ問い答えごとの進路
雨水の入口はあるかある→まず応急処置。ない→急ぐ工事はない
築15年前後で、全体に劣化サインが出ているか出ている→同時塗装の見積もりを取る価値あり。出ていない→補修のみで数年後に計画塗装
資金・保険・制度の見通しは立っているか立っていない→補修のみで止め、見通しが立ってから塗装を判断してもよい
ポイントは、②と③は「あとから変えられる」ことです。補修だけで止めても、塗装の道が閉ざされるわけではありません。数年後の塗装時に足場代が改めてかかる。そのコスト差を分かったうえで選ぶなら、どちらも正解です。

実例:震災の補修と塗装を、同時に仕上げたお宅

2種類の見積もりを並べて比較しながら相談する夫婦と診断士(イラスト)
ご相談の状況当社の対応
外壁の色あせに加え、震災による損傷があった(熊本市東区)損傷の補修と塗装を同時に施工。1階2階の色分けでシンプルモダンな外観に一新
震災で損傷したモルタルを修復したが、色ムラが残った(合志市)ひび割れ補修のうえ全体を塗り直し、色ムラまで解消
※いずれも2016年の熊本地震に関わる当社の施工記録に基づく実例です。
どちらも「補修だけでは色や質感が揃わない」状態だったため、同時塗装が活きたケースでした。逆に、部分補修だけをおすすめしたお宅ももちろんあります。

当社の流儀:見積もりは2本立てで出せます

「補修だけ」の見積もりと、「補修+塗装」の見積もり。当社はこの2本を並べてお出しできます。差額と、それぞれの場合の数年後の見通し(塗装時期の目安と足場代)までご説明しますので、ご家族で比べて選んでください。
どちらを選ばれても、押しつけは一切しません。

まとめ:「お得」より「納得」で決めましょう

市原
市原
今日のまとめは3つです。①最優先は防水機能の回復。美観は後回しでも家は傷まない。②「同時がお得」が効くのは、塗り替え適齢期が近い家だけ。③迷ったら2本立ての見積もりで、差額と将来の見通しを比べて決める。
「うちはどっちのタイプですか?」という切り分けのご相談からどうぞ。診断の結果、「補修も塗装もまだ要りません」とお伝えすることもあります。押し売りは絶対にいたしません。
工事範囲のご相談・2本立て見積もりはこちらから
お電話:096-339-4539(有限会社 日進塗工/熊本市北区龍田)
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「記事を読んだ」とお伝えいただければ話が早いです。補修のみ/補修+塗装の2通りの見積もりを並べてご説明します。

この記事を書いた人

有限会社日進塗工 代表 市原功一朗

市原 功一朗(いちはら こういちろう)
有限会社日進塗工 代表|一級建築塗装技能士・外壁診断士

熊本市北区龍田を拠点に、地域の家々を塗り続けて30年。一級建築塗装技能士・外壁診断士として、熊本特有の暑さや雨風に合わせた戸建て塗装を累計1,500件以上手掛けてきました。「見えない下地処理こそ丁寧に」を信条に、押し売りのない無料診断を徹底。地元の視覚障がい者フットサル(ブラインドサッカー)のスポンサーなど、地域福祉への支援にも取り組んでいます。完工後も熊本の「住まいの主治医」として、年1回の無料点検で長くお付き合いしています。

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